概要
地域健康フォーラム「大腸がん治療の最前線」シリーズを再度開催することになりました。3回目となる「大腸がんにかかってしまったら~最新の手術と治療法」は、弘前大学附属病院消化器外科助教の諸橋一先生にご登壇していただきます。
スケジュール
9:45 受付開始
10:00 講演
10:50 休憩
11:00 質疑応答
11:30 閉演
レポート
講演は諸橋先生が撮影した手術室の写真の紹介から始まった。諸橋先生は、実際の手術で使用する縫い針を掴むための「持針器」を参加者に手渡し、多くの人が初めて見る手術器具を興味深げに手にしていた。
諸橋先生は「大腸はがんになりやすい臓器で、大腸がん罹患者も年々増えている」と指摘する一方で、「大腸がんは他の臓器のがんと比べ、手術で助かるケースが多い」とその特徴を解説。手術の方法については、近年急速に普及している腹腔鏡手術を「おなかを開ける『開腹創』を小さくして患者の負担を軽くできる手法」として紹介した。さらに現在は副作用の少ない抗がん剤の開発が進んでいるため、 抗がん剤でがんを小さくした後に手術をするケースもあるという。
大腸がんのうち、肛門に近い直腸にがんができた場合、がんとともに肛門を切除して人工肛門を付けねばならないケースがある。弘前大は、人工肛門を避けて肛門の機能を最大限残す「肛門括約筋温存手術」の技術で全国的に評価が高く、今回はその詳細も解説された。諸橋先生はそのうえで「大切なことは患者のライフスタイルに合わせた手術を行うことで、人工肛門の選択が必ずしも悪いわけではない」と語った。
フォーラムの後半では手術に関するよくある質問として「手術は痛いのか?」や「退院後に運転はできるのか?」などを挙げ、「術中は全身麻酔、術後は痛み止めを使うが、1週間くらいは痛みがある」「術後は安静にする必要はないが、体力の回復に1カ月は要するため無理はしないようにしてください」とアドバイスした。
イベント詳細
【申込方法】 はがき、FAX、メールのいずれかで「地域健康フォーラム」と明記し、郵便番号、住所、氏名(フリガナ)、年齢、電話番号をご記入の上、「いつ・もの・こと弘前版編集部」へお申込ください。
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