概要
終戦直後に二代目桂春團治が当時まだ学生だった手塚治虫に依頼した旅興行に使用するポスターの肉筆カット画が、昨年5月に三代目桂春團治の遺品から発見されました。両者ゆかりの地である池田市で、その貴重な肉筆カット画9点が70数年の時を経て初公開いたします、また、二代目春團治が地方を巡ったPR用の興行ポスター(複製版)も同時公開。上方落語史と漫画史を飾る貴重な資料をこの機会にぜひご覧ください。
スケジュール
4月22日(土)・23(日)10:00~17:00
池田市民文化会館 小ホール 特設展示
イベント詳細
肉筆カット画は、二代目春團治の実子で昨年1月に亡くなった三代目春團治の遺品から封筒入りで見つかった。春團治の似顔絵以外の9点。戦後間もない45~46年、春團治が地方巡業で演じていた芝居「明け烏夢の泡雪」や、落語「宿替え」の場面などが描かれていて、専門家は「墨とペンで描かれ、タッチが珍しい」と話す。手塚は兵庫県宝塚市に住んでいた学生時代、家が近い二代目春團治に頼まれて地方興行のポスターを描いた。手塚は自伝「ぼくはマンガ家」の中で「大阪落語の重鎮」二代目春團治のポスターを描いたこと、春團治に声をほめられたこと、落語家の道に誘われたことをきっかけに、こっそり落語の練習をしたことを記している。
また、二代目春團治の妻、河本寿栄さん(90)によると、謝礼を支払った際、手塚は「絵を描いてお金を頂くのは、初めてです」と話したという。